スタッフ

國谷 紀良 (Toshikazu Kuniya)

Email tkuniya(@math.sci.osaka-u.ac.jp をつけてください)
研究分野
Research
数理生物学
Mathematical biology
キーワード
Keywords
感染症の数理モデル、非線形解析、微分方程式、力学系
Epidemic model, nonlinear analysis, differential equations, dynamical systems
URL

数理生物学は、数学を用いて生物に関わる問題を研究する学問分野です。私はその中でも特に、感染症の流行を表す数理モデル(微分方程式)の研究に興味があります。そのようなモデルの解の時間発展は、感染者数や免疫保持者数などが時間とともにどのように変化するかを表し、流行動態の予測や評価に用いられます。また、モデルの平衡解として、感染者が存在しない状況を表すdisease-freeな平衡解と、感染者が一定数存在する状況を表すエンデミックな平衡解の2種類が考えられ、それらの安定性を調べることで長期的な流行動態を考察することができます。特に重要な概念として、「免疫を持たない者の集団に侵入した一人の感染者が新たに産み出す感染者数の期待値」を意味する基本再生産数Roがあります。Roは感染症の流行の強さを表し、Ro < 1ならば感染症は流行せず、Ro > 1ならば流行すると直感的に考えられます。そのようなRoの閾値的性質は、年齢構造や空間構造などを含む現実的ですが複雑なモデルになると、成り立つかどうかが明らかではなくなります。私は、様々なモデルに対するRoの定式化や、閾値的性質の証明、疫学的考察への応用などを中心に研究を行っています。